先物取引って何? 先物取引とは
先物取引とは
先物取引とはある商品を未来の決められた日時に現在決めた価格で取引をする商品です。
日本で先物取引といえば、商品先物をイメージされる方が多いと思います。
商品先物取引は収穫前の小麦や大豆を収穫したらいくらで売るということをあらかじめ決めていたことから生まれた取引で、「予約取引」と言い換えることもできます。
金融先物取引とは
金融の世界で先物取引というと金融先物取引のことであり、デリバティブ取引(金融派生商品)の一種で、商品先物の大豆や小麦が「金融商品」となり未来の株価を対象として取引することを言います。
具体的に取引されるのは金融商品や金利等で、商品先物取引同様、未来に特定の価格で売買することを約束(約定)し、その契約を売買するものです。
ネット証券で取引される先物取引とは
ネット証券で取引される先物取引は、株価指数先物取引の中でも、日経平均を取引対象の指数とする日経225先物取引が多くのネット証券で取り扱っています。
当サイトはネット証券に関する情報を提供しているサイトですので、今後先物取引はネット証券で取引される株価指数先物を指します。
株式取引(現物取引)との違いは?
ここまでの説明だけでは先物取引がどのように取引されるのかイメージがわかない方も多いと思いますので、現物取引との違いを説明する中で先物取引の取引の概要を説明したいと思います。
先物取引と現物取引には以下のような違いがあります。
取引対象が「株式」と「株価指数を売買する契約」である点
現物取引と先物取引の大きな違いは現物取引の取引対象が「株式」なのに対して先物取引は「株価指数を売買する契約」である点です。
これは現物取引の取引対象が「株式」という電子的とはいえ実体のあるものなのに対して、先物取引が取引するのはあくまで「指数」であり、その指数を一定期日にいくらで取引する「契約」を取引していることの違いです。
具体的な違いはこれから説明するその他の違いとなりますので、ここでは取引対象が違うということだけ覚えておいてください。。
取引の期間が決まっている
取引期間が決まっているということが先物取引の特徴です。
現物取引には原則取引の期間が決まっていません。そのため値上がりや配当を期待して長期保有することが可能です。
一方、先物取引はあくまで「未来の一定期日に特定の価格で売買する契約」を売買しているので、その期日が来るともう取引ができず、当日の寄付き価格を基に計算されたSQ(特別清算指数)という価格で決済されます。
日経225先物の場合、特定の期日とは「3月、6月、9月、12月の第二金曜日」でSQ(スペシャルクォーテーション)算出日と呼びます。SQ算出日まで決済しなかった場合は、SQ(特別清算指数)価格で決済されます。
つまり、SQ算出日までに決済した場合は「先物の売却価格 – 先物の購入価格」が損益になり、
SQ算出日までに決済しなかった場合は「SQ価格 – 先物で設定された価格」が損益になります。
このように先物取引はある期日(SQ算出日)が到来すると自動的に損益が確定してしまうという点が現物取引との違いです。
差金決済
差金決済という点も現物取引との違いです。
信用取引と現物取引の比較と同じなのですが、例えば100万円分の取引を開始し(株を買い)、110万円まで値上がりして決済をした(株を売った)場合、現物取引は100万円で株を買い、株を売ると110万円分の現金が戻ってくるという取引になりますが、先物取引は10万円の保証金を差し入れて信用で100万円分の取引を開始し、110万円で決済した場合、利益分の10万円が保証金に増額されます。
取引は保証金で行う
差金決済のところで説明した通り、先物取引は信用取引と同様一定の保証金を証券会社に預けることで保証金以上の取引を行うことができます。
現物取引が取引金額全額の自己資金が必要になるのに対して、先物取引は取引金額の一定割合分を保証金として預ければ取引が可能になります。
まとめ
先物取引とは何かという点をみてきました。
ここまでの内容をまとめると以下のようになります。
先物取引の概念の説明と取引概要と現物取引との違いを説明してきました。
ここでは「先物取引とはある商品を未来の決められた日時に現在決めた価格で売買をする取引」という点と、「ネット証券で取引される先物取引は株価指数先物取引、特に日経平均株価の株価指数の「日経225先物」である」という点を覚えてもらえればと思います。
次回以降、日経225先物の仕組みと特徴を説明していきたいと思います。
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