SBI証券の未成年口座を開設できる年齢、活用方法、ジュニアNISA
SBI証券の総合証券口座を開設できるのは原則20歳以上となりますが、未成年の人向けにも「未成年口座」のサービスがあり、未成年の人でも証券口座を開設することができます。
きちんと子供名義の口座で資産運用することは将来の資産形成に役立ちますし、高校生くらいからは自分で資産運用する人も出てきてお金について学ぶ良い機会となります。
IPOにチャレンジすることもできますので、一部制約はありますが大人同様に取引可能です。色々メリットがありますので、SBI証券の未成年口座サービスの条件や活用方法を見ていきましょう。
SBI証券の未成年口座の基本
- 0歳から口座開設が可能
- 両親いずれかがSBI証券の口座を保有している必要がある
- 取引主体は年齢によって変わる
- 20歳を迎えると成人用の口座に切り替わる
0歳から口座開設が可能
SBI証券の未成年口座は総合口座の開設ができない未成年(20歳未満)の人が開設することができる口座です。
親(親権者のいずれか)がSBI証券に口座を持っていることが条件になりますが、親の口座があれば子供が未成年でも口座を開設することができ、0歳から未成年口座が開設可能になります。
子供の口座を持つことで、子供名義できちんとお金を貯めて資産運用していくことができますので、子供のために銀行口座を作ってお金を積み立てている人は運用商品の幅がぐっと広がりますので証券口座を作ることをおすすめします。
まず親の口座が必要になりますので、まだSBI証券の口座を持っていない場合はまず親の名義でSBI証券の口座開設後に子供用の未成年口座を開設するようにしましょう。
取引主体は年齢によって変わる
取引を行う人(取引の主体)は15歳未満であれば親か未成年後見人となり、15歳以上の場合は未成年本人または親が取引を行うことになります。
通常、証券取引では本人以外が取引を行うのは「仮名取引」とされ禁止されていますが、未成年の取引については親が責任者としてその取引を行うことを認められています。むしろ15歳未満までは未成年本人は取引を行うことはできず、親がきちんと管理しないといけないことになっています。
ネット証券ではPCの前で誰が操作して発注しているのかはわかりませんが、ルール上は取引主体は原則親となり、15歳までは未成年本人が取引主体となることはないと理解しておく必要があります。
上記のようなルールのため、子供が生まれたら子供用の未成年口座を作ってIPOの申込だけでもしている人は多くいます。IPOの当選確率を上げる意味では子供用の口座を持つことは効果的な方法の一つです。
20歳を迎えると成人用の口座に切り替わる
また未成年口座を開設した未成年の人が20歳を迎えると、未成年口座は成人用の総合口座へ自動的に移行することになります。
面倒な手続きが必要なく20歳以降の資産運用にも引き続き活用することができますので、子供のころから口座をもつデメリットはほとんどなく、子供のための資産運用をしたい人はとりあえず作っておいた方がよいでしょう。
なお、未成年口座から成人用の口座に移行する条件は20歳を迎えるほかに、結婚をすることでも未成年口座ではなく成人用の一般口座へ移行することになります。結婚したかどうかはSBI証券にはわからないので、その場合はコールセンターに連絡をして成人用口座への移行をする必要があります。
ジュニアNISAを利用できる
2016年から少額投資非課税制度のNISA(にーさ)が拡大して、子供用の「ジュニアNISA」の開設が可能になりました。
SBI証券で未成年口座を開設していると、このジュニアNISAを利用することができます。
ジュニアNISAは年間80万円の非課税投資枠を利用できるようになるもので、毎年80万円までの投資であればそこから発生した利益は全額非課税となる制度です。
ジュニアNISAは18歳まで払出不可、金融機関の変更不可など成人版のNISAと若干制度上の違いはありますが、上場株式や投資信託への投資が毎年80万円分まで非課税となります。
■ジュニアNISAの概要と成人NISAとの比較
NISA | ジュニアNISA | |
---|---|---|
対象者 | 日本在住で20歳以上 | 日本在住で0歳~19歳 |
取引主体 | 本人 | 親権者 |
非課税投資枠(年) | 100万円 | 80万円 |
非課税期間 | 最長5年間 | 最長5年間 |
制度期間 | 2023年(平成35年)まで | 2023年(平成35年)まで |
対象商品 | 上場株式、投資信託 | 上場株式、投資信託 |
払出制限 | なし | 18歳まで払出不可 |
金融機関の変更 | 可能 | 不可 |
必要提出書類 | 住民票 | マイナンバー |
子供用のお金の運用益が非課税になるだけでなく、家族で運用するお金の非課税枠を増やすことができるメリットもあります。
NISAを利用している人は非課税投資枠を増やしたいと思っていると思いますが、未成年口座を開設してジュニアNISAを利用することで、家族の非課税投資枠を最大化することができます。
SBI証券ではジュニアNISAを利用したい人はまず未成年口座を開設する必要がありますので、まずは未成年口座を開設しましょう。
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未成年口座を開設する条件
未成年口座を開設するにはいくつかの条件があり、そのすべてを満たしていないといけません。
■未成年口座を開設する条件
- 開設する人(未成年者)が20歳未満である
- 開設する人(未成年者)が未婚である
- 取引者が日本在住の人である
- 親権者のいずれかがSBI証券総合口座を開設している
- 親の同意書の提出
- 親権者と未成年者の続柄を確認できる証明書類を提出できる
- 親権者が未成年口座の取引状況を管理できる
まず未成年者ですので20歳未満であること、また未婚であることが必要になるのは上述した通りです。成人、または既婚の人は成人用の口座を開設することになりますので未成年口座を開設することはできません。
また証券取引のルールとして取引者は日本在住の人である必要があります。取引者は取引の主体となる人ですので、未成年の人がアメリカ在住で親が日本在住で取引をすることは問題ありませんが、そのような微妙なケースの場合は証券会社に確認するのが良いでしょう。
SBI証券のルールとして、親権者のいずれかがすでにSBI証券の総合口座を開設していることが未成年口座開設の条件となっており、まずは親が口座を作る必要があります。
さらに未成年口座開設時には申込時に未成年者と親権者の続柄を証明する書類が必要になります。必要な書類は同居の有無、親権者の種類や人数によっても異なりますが、住民票の写しや健康保険証のコピー、戸籍謄本(全部事項証明)および戸籍の附票(全部証明)のいずれかが必要となります。
また申込に際しては未成年口座開設への親権者の同意書の提出がWEB上で求められます。
そして取引の主体は親になることがほとんどですので、親がきちんと未成年口座の管理や把握をすることができる必要があります。
細かな条件はありますが、親がSBI証券の口座さえ持っていれば、条件自体は厳しくなく、後はまずWEB上で申込をして、その後必要書類を提出するという流れになりますので、親の口座があればWEB上ですぐに未成年口座の申込まではすることができます。
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未成年口座で取引できる商品
SBI証券の未成年口座で取引可能な商品は、国内株式の現物取引、投資信託、債券など以下の商品です。
■未成年口座で取引できる商品
- 国内株式現物
- PTS取引(SBI PTS)
- 単元未満株(S株)
- IPO、PO
- 立会外分売
- 外国株式
- 投資信託
- 債券
信用取引やFX、先物取引などリスクの高い取引をすることはできませんが、それを除けばほぼフルラインナップと言ってよいほど多くの商品が取引可能になっています。
外国株式や投資信託、債券へも投資が可能になっていますので、子供のためにお金を積み立てて、投資信託の積立を行ったり、債券で長期的な投資をすることもできます。
定期預金に預けておいても利息は0.1%もいけば良い方で、それではほとんどお金は増えません。
投資信託や債券は元本が保証されている商品ではありませんのでリスクは増しますが、その分収益は預金の何倍にもなる可能性があります。
長期的に投資をする場合は短期的な値動きのリスクもある程度吸収することができ、子供のお金を積み立てる方法としては投資信託、債券あたりはかなり有効だと思いますのでぜひ活用していきたいですね。
SBI証券の未成年口座はIPOに参加できる
そして何といっても注目はIPO(新規上場株式)で、IPOへの申込や抽選への参加を成人用の口座と変わらず行うことができます。
IPOは当選すればかなりの確率で値上がりがしますし、抽選に参加するのに費用はかかりませんので、無料の宝くじに参加しているようなものです。
当選確率は低いですが、申込をする口座が多いほど当選確率は高くなりますので、自分の口座からIPOを申し込んでいる人は子供の口座からもIPOを申し込むことでIPOの当選確率を上げることができます。
特にSBI証券は抽選に外れるとIPOチャレンジポイントというポイントがもらえて、ポイントを使用してIPOをゲットすることもできます。
理論上は参加さえすればいつか必ずIPOがもらえることになりますので、何年かIPO投資をしていれば利益が上がる人がほとんどです。
10年間で1,000万円もIPOで利益を上げた人もいますので、子供の成人までの期間の資産運用としても効果的です。
IPO目的だけで未成年口座を開設する人もいるくらいですので、未成年口座を開設した人はぜひ毎回IPOの抽選には参加するようにしましょう。
未成年口座の活用方法
- ジュニアNISAで家族の非課税枠を増やす
- 子供のための資金を積み立てる、運用する
- IPOの当選確率を上げる
- 子供にお金の大切さ、株のしくみを教える
ジュニアNISAで非課税枠を利用可能
2016年から未成年口座はジュニアNISAを利用することができるので、年間80万円の非課税枠を活用して、節税メリットを生かして効率的に資産を増やすことができます。
月に7万円弱積み立てて投資をしても投資の利益はすべて非課税とすることができるので、かなり効率的に投資できます。
複利効果もあって、節税メリットは運用期間が延びるとどんどん大きくなり、毎年80万円を年間5%の利益で10年間運用した場合に運用益は課税の有無で50万円以上差が出ます。
■毎年80万円を10年間積み立てて毎年5%の運用利回りで運用した場合
20%課税 | 非課税 | |
---|---|---|
投資元本合計 | 8,000,000円 | 8,000,000円 |
課税額合計 | 497,270円 | 0円 |
10年後の資産額 | 9,989,081円 | 10,565,430円 |
利益(元本との差額) | 1,989,081円 | 2,565,430円 |
利益の差額 | – | 576,349円 |
概算ではありますが、非課税がいかに節税メリットが大きいかがわかると思います。
すでにNISAを活用して資産運用をしている人も多いと思いますが、ジュニアNISAで子供の口座も併せて運用することで家族の非課税枠を加算することができます。
夫と妻で120万円×2人分で240万円、子供のジュニアNISAでひとりあたり80万円の非課税枠を家族で得ることができますので、子供一人の3人家族であれば320万円、子供2人がいる家庭であれば400万円も年間の非課税枠を利用することができます。
未成年口座+ジュニアNISAを活用することで家族の非課税枠を増やすことができます。
資産運用の目的が子供の学費や教育費用という人も多いと思いますので、運用口座に子供の未成年口座も活用することで非課税メリットを最大化することができます。ジュニアNISAは子育て世代のための施策ともいえますので、税制はきちんと確認しつつ認められる範囲でがっつり活用していきましょう。
子供のための資金を積み立てる、運用する
未成年口座の活用方法として最もシンプルなのは子供のためのお金の運用です。
学資保険や子供のための保険など、子供のためにお金を準備したいというのはほとんどの親の願いだと思いますが、子供のためのお金は使うまでに期間があるので、運用の効果が大きく、運用が専門分野である証券会社は相性が良いです。
預金や保険よりもリスクは高くなりますが、リスクはコントロール可能ですので、積立てて運用をすることで5年10年たった時に大きな運用効果を得ることができます。
おすすめなのは先に紹介した投資信託の積み立てで、毎月一定の金額を積み立てて投資信託に投資していくことで、コツコツ資産を増やすことができます。
また積立投資は投資信託の購入時期をずらして購入することになるので、ドルコスト平均法により購入価格を平均化することができ、「高い時に一気に買ってしまった」ということを避けることができます。
積立投資は未成年口座の王道な活用方法といえます。
IPO投資への活用
また上述した通り、未成年口座はIPO投資にも参加することができますので、IPO投資に活用することもできます。
IPOへの参加は無料ですので、かなり低いリスクで、新規上場株の大きな値上がりのメリットを得るチャンスがあるので、積極的に参加すべきでしょう。
IPOは大人気で当選確率はかなり低いので、親の口座だけでなく未成年口座からもIPOへの申し込みをすることで家族での当選確率をぐっと高めることができるのも魅力です。
子供にお金の大切さ、株のしくみを教える
教育方針によっては、証券口座は子供にお金の大切さや株のしくみを教えるのにもとても役立ちます。
自分で株を持っているという感覚を持つことで、株価や経済に興味をもつきっかけとなりますし、ニュースの影響を考えたりする機会にもなりますので、子供の経済的な教育に活用することができます。
もちろんそこからお金の大切さや社会のしくみを説明することにもつながりますので、子供にお金のことを知っておいてほしいという人は未成年口座を作って一緒に一喜一憂するのも良いかもしれません。
日本は海外に比べてお金を「悪」として扱う風潮が強いですが、グローバル化する中ではお金のことや経済のしくみを正しく理解しておいて損はないので、その際の教育ツール、きっかけとして活用するのも良い活用方法といえます。
色々な活用方法があるので、自分や子供にあった方法で未成年口座を活用していきたいですね。
まずは作ってみて色々と試してみるというのも良いと思います。
未成年口座の開設には親の口座が必要になりますので、親が口座を持っていない場合はまずSBI証券の口座開設後、未成年口座の申込をするようにしましょう。
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