株式取引の税金
株式取引で利益を得た場合、税金を納める必要があります。
株式取引をする以上避けては通れない道なので、面倒ですがもれなく税金を納めるようにしましょう。また損益を計算する上で自分に入ってくるお金は取引で得た利益から税金を引いた金額になるのでパッと計算できるようにする意味でも、株式取引の税金を知っておきましょう。
なお、本記事では国内の上場株式で得た譲渡益および配当金にかかる税金について説明します。
外国株式の税金についてはこちらを参考にしてください。
外国株式の税金について
また平成26年より開始するNISA(少額投資非課税制度)については別に特集していますのでこちらを参考にしてください。
NISA(少額投資非課税制度)特集
国内株式にかかる税金
国内株式に関係する利益で課税対象となるのは以下の利益に対してです。
このように株の譲渡益に対する課税と配当金で得た利益にそれぞれ税金がかかります。株主優待は金額換算できないことからか非課税になっているようです。
具体的にどのような税率となるか順に見ていきましょう。
国内株式の譲渡益にかかる税金
国内株式の譲渡益にかかる税率
国内株式は税金計算上、「上場株式等の譲渡所得」となり申告分離課税の対象になっています。その税率は年間譲渡益の合計額の20%の税率になります。
ただし、平成25年12月31日までは軽減税率が適用されており、年間譲渡益の合計額の10%の税率となっています。
上場株式等の譲渡損失の繰越控除
なお、国内株式の年間の取引で損失が発生している場合は、損失が発生した年の翌年から3年間繰り越すことができます。これにより損失が発生した翌年以降に利益が発生した場合は合算してその年の課税対象額を減額することができます。これを譲渡損失の繰越控除といいます。
譲渡損失の繰越控除を適用するには損失が発生した年に確定申告をしておく必要があります。
以上が国内株式の譲渡益にかかる税金および控除です。
国内株式の配当金にかかる税金
上場株式等の配当金・分配金の税率
国内株式の配当金や分配金は「上場株式等の配当金・分配金」に分類されます。支払がされる際に源泉聴取されているので、原則確定申告は不要です。税率は譲渡益と同様で配当金、分配金の20%が税率になっています。特例についても同様で平成25年12月31日までに受け取った配当金については10%の軽減税率が適用されます。
上場株式等の譲渡損失との通算(申告分離課税)
配当金や分配金は株の売買で損失が出ている場合、譲渡損失との損益通算が可能です。仮に100万円分の配当があった場合、10万円分が源泉徴収されていますが、50万円分譲渡損失がある場合、損益通算すると課税対象が50万円、課税額は5万円となり、差し引き5万円分が還付の対象となります。
特定口座を開設していると、確定申告不要で損益通算が年末に自動でされ、年初に還付金が入金されます。
配当控除
配当金、分配金について総合課税を選択して確定申告をした場合、課税総所得により異なる配当控除を受けることができます。
少し難しいですが、企業の利益が源泉となっている配当金は、株主の視点から見ると企業が法人税を課税された後に出ているのが配当金なので、その配当金にさらに税金をかけるというのは二重課税になるという観点からできた控除が配当控除です。
ほとんどの人は特定口座内で源泉徴収されるので、総合課税の時には配当控除があるという程度に覚えておけばよいと思います。
以上が配当金にかかる税金および控除です。
まとめ
株式取引の税金について紹介しました。
内容をまとめると以下のようになります。
国内株式の税金は譲渡益、配当金ともに平成25年12月31日までは10%、以降は20%となっていますね。平成25年までは軽減税率が適用されていましたが平成26年以降は軽減税率が終了します。
代わりに出てきたのがNISA(少額投資非課税制度)という年間100万円までの投資分については発生した譲渡益が非課税になるという制度。平成26年から税率が倍以上になり、投資家の負担は重くなるのでNISA(少額投資非課税制度)には注目が集まっています。
当サイトでも特集していますので制度の概要やメリット・デメリット、活用法まで解説していますのでぜひご覧ください。
NISA(少額投資非課税制度)特集
国内株式の基礎知識
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