マネックス証券の米国株円貨決済サービスの特徴と注文までの流れ
マネックス証券では2018年3月から、米国株取引の円貨決済サービスの利用が開始されました。
マネックス証券利用者で円貨決済を利用したいと考えている場合は、利用方法を確認しておきましょう。
ここでは特徴や注文の流れ、注意点などをまとめました。
マネックス証券の米国株円貨決済サービスの特徴
外貨交換が必要なくすぐに米国株取引できる
マネックス証券では外貨交換に時間がかかり、リアルタイムで米国株取引ができないケースも目立ちました。
しかし米国株円貨決済サービスを利用すると、外貨交換の手間がかかりません。
外国株取引口座に円貨資金を振替するだけで、簡単に米国株取引をはじめることができます。
事前に円貨資金を米国株取引に利用する設定が必要ですが、米ドル交換よりもスムーズに資金が反映し便利です。
米ドル資金と合わせて利用可能
マネックス証券の円貨決済サービスは、保有している米ドル資金と合わせて利用できます。
米ドルが優先的に使用され、足りない分だけ円貨が自動的に振替されます。
普段は米ドルに振替してから取引を行っているかたでも、米ドル振替の当日締切を気にせず取引が可能です。
NISA口座では利用できない
NISA口座は円貨決済サービスの対象外です。
利用したい場合は、課税口座で取引を行いましょう。
NISA口座の場合は日本で課税される税金がかからず、米国株取引を有利に進めたいかたに向いています。
円貨決済サービスを重視する場合は税金がかかるため注意しましょう。
売却代金は米ドルで計算される
円貨決済サービスを利用した場合でも、売却した資金は米ドルで支払われます。
外国株口座に米ドルで入金され、株の購入資金に利用可能です。
売却時にレートのことを考えず取引ができるため、円貨で購入しても安心です。
マネックス証券には円貨だけで売買が完結するシステムはなく、最終的には米ドル資金で振り込まれます。
利用前に連携設定が必要
円貨決済サービスの利用には、連携設定や指示が必要です。
外国株取引口座のトップ画面に「自動連携を利用する」のボタンがあるため設定を行いましょう。
米ドルに為替交換する場合は早くに締め切られますが、円貨決済サービスの自動連携は17時までの設定で当日中から利用が可能です。
米ドル資金の為替交換が間に合わなかった時にも役立ちます。
米国株円貨決済で注文するまでの流れ
資金の入金を行う
米国株円貨決済サービスを利用するには、まず円貨資金を準備します。
マネックス証券総合口座に資金を入金した後、外国株取引口座へ資金を振替しましょう。
総合口座への入金は即時入金サービスを利用するとリアルタイムで反映します。総合口座から外国株取引口座への振替もリアルタイム反映です。
外国株取引口座への振替を行うには、総合口座の入出金画面から振替(外国株取引)を選択しましょう。
振替金額の入力を行い、振替指示を完了すると即時外国株取引口座に資金が反映します。
なお、総合口座の預かり金のうち、株式や投資信託の売却代金は受渡日以降に振替が可能です。
円貨決済サービスの利用設定を行う
円貨決済サービスには、都度設定を行う増減指示と自動的に円貨資金を連携する自動連携設定があります。
自動連携設定を行う場合、営業日17時までの手続きで当日から連携が可能です。自動連携した円貨資金は17時以降利用できます。
増減指示は21時から翌10時の間に設定します。17時以降の入金でも、増減指示から米国株取引に利用できる資金の増減が可能です。
毎回増減設定を行うことが面倒な場合は自動連携設定をしておくことで、毎営業日自動で米国株取引に円貨を利用できるようになります。
実際に米国株を注文する
米国株取引サイトやトレードステーションなどのツールを利用し、購入したい米国株を注文しましょう。
円貨決済はNISA口座では利用できないため、課税口座での取引を選択します。
好きな銘柄を選んで注文方法や買付金額などを設定すると注文が可能です。
米国株の取引時間は日本時間の夜間ですが、注文自体は24時間受け付けています。夏時間と冬時間では取引時間がやや前後します。
円貨決済の利用をやめる場合の手続き
円貨決済サービスを利用しない場合は、円貨資金の連携解除を行いましょう。
取引時間中に米国株以外の取引に資金を利用したい場合や出金したい時には、増減指示を利用します。
連携されている円貨を減額すると、減額した分だけ資金の連携が外れます。
マネックス証券で米国株で円貨決済する際の注意点
通常のレートより割高に設定されている
円貨決済サービスでは、連携当日の為替レートに105%を掛けたレートで計算が行われます。
もし当日に米国株を取引するつもりで14時30分までに米ドルに為替交換ができる場合は、為替レートをそのまま適用するため5%分有利です。
手間が減っている分米国株を取引できる量が減るため、利益が出しにくいことが特徴です。
もし米ドルに為替手数料を追加して1ドル100円で取引できる場合、円貨決済を利用すると1ドル105円での取引となります。
金額が大きくなると必要な費用が増えるため、注意しましょう。
当日予定していた米ドル資金が尽きてしまった場合や米ドル為替交換の締切が過ぎた時には便利ですが、使い時を考えることをおすすめします。
注文ごとの利用通貨設定はできない
原則米ドル資金がある場合は、米ドルが自動的に選択されます。
円貨決済を利用したい場合でも注文ごとに切替はできないため注意が必要です。
円貨資金を使いたくない場合は自動連携を解除しておくか、取引時間中の場合は増減指示を使って資金を減額しておきましょう。
米ドル資金は毎営業日14時30分までに振替手続きを行うと、当日夜の取引に利用できます。
非課税口座では利用できない
もし17時を過ぎてから米国株取引をしたいと考えた場合、NISA口座では米ドル資金が必要です。
振替処理ができていない場合は、円貨決済サービスが利用できないため当日の米国株取引はできません。
NISA口座で取引を行う場合は、必ず事前に米ドル資金を用意しておきましょう。
17時以降の場合は増減指示が都度必要
自動連携は17時ごろに確定し、それ以降の入金分は翌営業日に反映します。
総合口座からの振替指示が遅れた場合には、都度増減指示が必要です。
円貨決済に使用できる資金を増やす設定ができていない場合は、米国株の取引ができません。
買付可能額を確認した上で、米国株取引をはじめましょう。
まとめ
ここまで、マネックス証券の円貨決済サービスについて見てきました。
内容をまとめると以下のようになります。
- 円貨決済サービス利用時には連携指示や設定が必要
- 米国株取引の円貨増減設定はリアルタイムで反映する
- 円貨決済は為替取引よりも割高なレートが設定されている
米国株取引を行う場合、当日夜の取引に米ドルを使うには14時30分までの為替交換が必要でした。
しかし円貨決済サービスなら、円貨をそのまま買付資金に使えるため便利です。
レートは通常時の105%に設定されているため、手数料を軽減したい場合は事前の米ドル振替をおすすめします。
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