SBI証券の貸株サービスの特徴と金利、対象銘柄
持っている株を預けることで毎月貸し株料としてお金がもらえる貸し株サービスは長期投資の投資家を中心に人気のサービスです。
株はただ持っているだけではお金をもらうことはできませんので、利用しないと貸し株料の分だけ損をすることになり大変もったいないです。
ネット証券最大手のSBI証券でも貸し株サービスを提供していますので、本記事ではSBI証券の貸し株サービスについて紹介しています。
証券会社によって対象となる銘柄や金利が異なりますので、自分が持っている株、利用している証券会社がどんなサービスになっているかはチェックしておくと良いですね。
ネット証券の貸し株サービスについては別の記事で比較もしていますので、こちらもぜひ参考にしていただければと思います。
SBI証券の貸し株サービスの概要
まずはSBI証券の貸し株サービスの内容を見ていきましょう。SBI証券の貸し株サービスの概要は以下のようになっています。
■SBI証券の貸し株サービスの概要
項目 | 内容 |
---|---|
取扱銘柄数 | 国内取引所上場のほぼ全銘柄(3,855銘柄) |
貸し株金利の計算 | 毎営業日の終値をもとに日々計算し、1か月分の金利を月に1回まとめて支払い |
金利付与のタイミング | 翌月15日 |
サービス利用料 | 無料 |
貸出期間 | 原則、無期限 |
貸出単位 | 1単元株数以上1単元単位 |
最低金利 | 0.1% |
最高金利 | 上限なし |
1%以上のボーナス金利銘柄数 | 639銘柄 |
金利更新のタイミング | 原則週次 |
株主優待自動取得サービス | 利用可能 |
信用取引の人 | 利用可能 |
対象外の銘柄 | ・SBIホールディングス(8473) ・外国株式 ・証券保管振替機構非取扱銘柄 ・単元未満株 ・ETN(指標連動証券) ・その他SBI証券が定める銘柄 |
SBI証券の貸し株サービスでは国内の取引所に上場している銘柄であればほぼすべて貸し出すことができます。
貸し株サービスを利用すると、毎営業日貸し出している銘柄に応じて貸し株金利を計算して、毎月15日に1か月分の金利がまとめて証券口座へ支払われます。
貸し株金利は銘柄によって最低0.1%から上限なく金利が設定され、1%以上の金利が付く銘柄も600銘柄超あり、中には20%という銘柄もあります。
1%以上のプレミアム適用金利銘柄が多い
- 1%以上の金利がもらえる銘柄が500銘柄超ある
SBI証券の貸し株サービスの良い点は1%以上の高金利の銘柄が多い点です。また上限金利もないため中には驚くような金利が設定されることもあります。
貸し株サービスでSBI証券は借りた株を株を必要としている投資家に貸し出しています。そして貸し株金利は銘柄ごとの市場での需要によって決まりますので、必要度の高い銘柄には高い貸し株金利が適用されます。
SBI証券では1%以上の金利をプレミアム適用金利銘柄と呼んでおり、金利の見直しのたびに銘柄はかわりますが、大体500から700銘柄が1%以上の金利がつきます。
■SBI証券の貸し株金利ごとの銘柄数
金利 | 銘柄数 |
---|---|
1.0%超 | 500-700銘柄 |
0.5% | 100-300銘柄 |
0.4% | 100-200銘柄 |
0.1% | 2,500-3,500銘柄 |
多くが0.1%という低い金利ではあるものの、もらえるだけうれしいものですし、高金利の銘柄も結構多いので嬉しいですね。
また他の証券会社では貸し株金利に上限を設けている会社が多いですが、SBI証券では貸し株金利に上限を設けていないため20%などという超高金利となることもあります。
自分が保有している株が20%の金利となったらラッキーですね。
株主優待も受け取ることができる
- 株主優待自動取得サービスで、一時的に貸し出しを解除して貸し株サービスを利用しつつ自動的に株主優待を取得することができる
貸し株期間中は株主名簿の名義書き換えが行われますので、株の名義はSBI証券となります。株の名義が変わっているので、貸し株をしていると原則株主優待を受け取ったり、株主として議決権の行使や株主提案をすることができなくなります。
しかし株主優待自動取得サービスを利用すると、株主優待の権利獲得のため一時的に貸し出しを解除して株主優待を取得することができます。
株主優待の権利取得は自動的に行われるので、株主優待目的で投資をしている人も安心して貸し株を利用することができます。
貸し株の設定をする際に「優待権利」の扱いを設定することが可能になっているので、株主優待の権利を自動で取得する「優待優先」を選択することで株主優待を自動的に取得することができます。
株主優待の自動取得をせずに貸し株金利を受け取る「金利優先」に設定することもできるので、株主優待ではなく貸し株金利を受け取ることもできます。
また株主優待自動取得サービスとは異なりますが、配当金についても源泉税を徴収後に配当金相当額として証券口座に入金がされますので問題なく受け取ることができます。
配当金や株主優待目当てに取引をする人は基本一度株を買ったら後はほったらかしという人が多いと思いますが、そのような人達も貸し株料をもらうことができるので、配当金や株主優待の受取時期以外にも預金感覚で毎月お金をコツコツ増やすことができるので向いています。
信用取引をしている人も利用できる
- 信用取引を利用している人でも利用できる
また信用取引を利用している人でも利用できる点もSBI証券の貸し株サービスのメリットです。
従来、信用取引を利用している人はサービスのしくみ上貸し株サービスを利用できませんでした。しかしサービスが進化して信用取引を利用している人でも利用できる貸し株サービスを各社が提供しはじめました。
現在(2015年12月時点)はSBI証券をはじめ、楽天証券、auカブコム証券の3社が信用取引を利用していても貸し株サービスを利用できるようになっています。(マネックス証券、松井証券は信用口座開設者は貸し株利用不可)
信用取引を利用している人で貸し株サービスを利用したい人はSBI証券、楽天証券、auカブコム証券3社のいずれかで貸し株サービスを利用するようにしましょう。
SBI証券の口座開設(無料)
楽天証券の口座開設(無料)
auカブコム証券の口座開設(無料)
貸し株サービスのデメリット
- 貸し株金利、配当金相当額は雑所得
- 証券会社が破たん時に保証されない
- NISA預入の株は貸株できない
貸し株金利や配当金相当額は雑所得となる
便利な貸し株サービスですが、利用するにあたっていくつかの注意点やデメリットがあります。
最も注意したいのは税金です。
貸し株サービスを利用してもらえる貸し株金利や配当金相当額は、税制上雑所得の扱いとなります。
雑所得は年間20万円以下であれば申告不要ですので、多くの人は確定申告の必要がありませんが、20万円を超える雑所得がある人は確定申告が必要になり総合課税として税金を支払う必要があります。
上述した通り、配当金相当額については税金分を源泉徴収されて入金されているにも関わらず、雑所得の課税対象になると二重課税となってしまいます。
金利と配当金相当額だけで20万円を超える人はそういないと思いますが、資産家の人や他に雑所得がある人は注意しましょう。
証券会社が破たん時に保証されない
また貸し株をすると名義が証券会社に書き換わってしまうので、万が一証券会社が破たんした時には保証される制度がありません。
普通に株を保有している場合は分別保管されて、証券会社破たん時にも信託銀行によって株が保管されているので安心ですが、貸し株の場合は万が一の時のセーフティネットがない点は理解しておく必要があります。
NISA預入の株は貸株できない
またNISAで買付した株については貸株をすることはできません。一度名義が変わることでNISAの枠を消費してしまうなどの理由なのでしょうね。
今後もしかしたら対応する可能性はありますが、当面はNISAで株を保有している人は貸株ではなく売買益や配当金で利益を出していく必要があります。
上述したようなデメリットはありますが、ビジネスのしくみ上ネット証券が破たんすることは考えづらいので、リスクは限定的といえます。
逆に証券会社のデフォルトリスクが気になるという人は貸し株を利用する際はネット証券最大手のSBI証券を利用すると良いでしょうね。
税金については人によってデメリットとなるか、またその度合いは変わってきますので、自分の状況を考えて貸し株サービスを利用するかどうかを検討すると良いと思います。
株を持っているだけで貸し株料をもらえるのは大きなメリットですので、利用しないのはもったいなく、長期投資をしようと考えている方はぜひ活用を検討されると良いでしょう。
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