SBI証券で取引可能な債券の種類、手数料、取引コスト
SBI証券の債券は、豊富なラインナップの中から選択できます。安全性の高い個人向け国債をはじめ、利率の高い外貨建債券も豊富です。
債券は元本保証のついている商品も多いことから人気が高まっていますが、種類によっては条件が異なるため購入前の確認が大切です。
ここではSBI証券で取引できる主な債券や、手数料、コストをまとめました。
SBI証券で取引可能な債券の種類と主な特徴
SBI証券で取引可能な債券とは
SBI証券では円貨建債券と外貨建債券が取り扱われています。2018年4月現在の取扱数は円貨建債券が4種類、外貨建債券は30種類以上です。
その他に、個人向け国債と利付国債が扱われています。
SBI証券で取引可能な債券の主な特徴
円貨建債券の仕組債・社債
円貨建債券の仕組債は、債券の満期日までに一定水準の価格に達すると早期償還される特徴があります。
早期償還されるケースは一定価格以上になった場合と、一定価格以下になった場合です。仕組債は状況によって早期償還されるため、途中解約が認められていません。
仕組債以外の社債には、普通社債の他に劣後債やワラント債などがあります。普通社債は満期が設定され、満期まで保有した投資家に金利が付与されるしくみです。
劣後債は発行体にトラブルが起こった場合、投資家に債務を弁済する順位が一番後に設定されています。その代わり金利が高く設定されていることが特徴です。
ワラント債は債券を発行している会社の株式を一定価格で購入できる権利がセットになった社債です。
円貨建日本国債
日本国債には個人向け国債と利付国債があります。それぞれ最低購入金額や満期までの年数は異なりますが、すべて日本国が発行し利子や元本を保証しています。
個人向け国債、利付国債どちらも中途換金が認められていますが、一定の手数料が発生します。
外貨建国債
SBI証券では、アメリカ、イタリア、フランスの国債が取り扱われています。それぞれの国が発行し、利子や元本を保証しています。
外貨建のため、為替変動により実際の受取金額が変化します。
外貨建仕組債・社債
外貨建の仕組債や社債も、日本で発行される債券と内容は同じです。
外貨で取引されるため、為替変動により実際の受取金額が変化します。
SBI証券で取引できる円貨建債券
新発債券
SBI証券で取引できる円貨建の新発債券は2種類です。EB債と株価連動債のため、一定の条件で償還日が早まるケースがあります。
香港上海銀行 株価連動債
香港上海銀行が発行している債券で、格付はムーディーズがAa3、S&PがAA-です。
2019年11月15日が満期日です。利払い日が毎年2月、5月、8月、11月と年に4回あることが特徴で、利率は年5.20%で設定されています。
早期償還判定水準が設定されており、状況によって満期日以前に償還されることがあります。早期償還の判定水準は当初価格に105%をかけた価格です。
期間が約1年半と短期間のため、ある程度短期間で取引を行いたい場合に向いています。申込単位は50万円以上50万円単位です。
フィンランド地方金融公社 EB債
フィンランド地方金融公社が発行している債券で、格付はムーディーズがAa1、S&PがAA+です。
2020年5月11日が満期日です。利払い日が毎年2月、5月、8月、11月と年に4回あることが特徴で、利率は2パターンに分かれています。
当初3か月は年11.50%の利率が設定されていますが、それ以降は各利率決定日の対象上場投信終値によって変わります。
利率決定価格以上の場合は年11.50%の利率が続きますが、利率決定価格未満の場合は年0.10%です。利率決定価格は当初価格に85%をかけたものです。
申込単位は50万円以上50万円単位に設定されています。
既発債券
SBI証券で取引できる円貨建の既発債券は2種類です。
どちらもソフトバンクグループの無担保社債で、第48回と第51回のものが取引可能です。
第48回の社債は参考利回りが0.697%で、2018年4月時点では満期日まで約4.6年です。第51回の社債は参考利回りが0.845%で、2018年4月時点では満期日まで約5.9年です。
SBI証券で取引できる外貨建債券
新発債券
SBI証券で取引できる外貨建新発債券は1種類です。
アフリカ開発銀行 南アフリカランド建債券
アフリカ開発銀行が発行する債券で、格付はムーディーズがAaa、FitchとS&PがAAAです。
5,000アフリカランド以上5,000アフリカランド単位で購入でき、利払い日は5月と11月の年2回です。
利率は6.76%で、満期日は2022年5月16日です。
既発債券
SBI証券で取引できる外貨建既発債券は数が多く、30種類以上の商品が扱われています。
特に数が多いものは米ドル建債券ですが、他にはユーロ、豪ドル、南アフリカランド、メキシコペソ、トルコリラ、ロシアルーブル、インドルピー、インドネシアルピア建があります。
SBI証券で取引できる主な既発債券
三井住友フィナンシャル・グループ 米ドル建債券
年3.490%の利率で、満期日まで約9.7年です。中長期で投資を行いたいかたに向いています。
米国国債(ストリップス債)
年2.933%の利率で、満期日まで約26.8年です。長期的に取引を行いたいかたに適した商品です。
イタリア国債(ストリップス債)
年1.849%の利率で、満期日まで約10.5年です。ユーロ建で運用されていることが特徴です。
スウェーデン輸出信用銀行 豪ドル建債券
年3.587%の利率で、満期日まで約10.9年です。中長期で投資を行いたいかたに向いています。
国際復興開発銀行 トルコリラ建債券
年12.460%の利率で、満期日まで約1.8年です。高いリターンを期待するかたや短期取引を考えているかたに向いています。
国際金融公社 ロシアルーブル建債券
年5.333%の利率で、満期日まで約3.9年です。利率が比較的高いことが特徴で、短期から中期で取引を行いたいかたに適した商品です。
HSBC銀行 ブラジルレアル建債券(円貨決済型)
年7.013%の利率で、満期日まで約4年です。短期から中期で取引したいかた向きです。
スウェーデン輸出信用銀行 インドネシアルピア建債券(円貨決済型)
年6.106%の利率で、満期日まで約2.4年です。高い利率を求めるかたや、短期で取引したいかた向きの商品です。
ノルウェー地方金融公社 インドルピー建債券(円貨決済型)
年6.074%の利率で、満期日まで約2.2年です。高い利率を求めるかたや、短期で取引したいかたに向いています。
個人向け国債
円貨建の個人向け日本国債です。種類は変動型10年、固定型5年、固定型3年があります。固定型は利率が満期まで変わらないタイプで、変動型は半年ごとに利率が見直されます。
変動型も最低利率は決まっており、年0.05%が基本です。個人向け国債は10,000円から購入でき、10,000円単位で設定ができます。
国が利子の支払いや元本の償還を行うため、安全性が高いことが特徴です。
またSBI証券では、個人向け国債の購入者にキャッシュバックを行っていることがあります。2018年4月5日から4月26日までに販売されていた個人向け国債は、50万円から100万円までの購入で500円がキャッシュバックされました。
以降100万円ごとにキャッシュバック金額が増え、キャッシュバック金額は最大25万円までです。今後もキャッシュバックが行われる可能性があるため、個人向け国債を50万円以上購入する予定がある場合は、SBI証券がお得です。
利付国債
利付国債は個人、法人どちらも購入できる日本国債で、満期までの期間は2年、5年、10年から選択できます。すべて固定型の利付国債で、50,000円以上5万円単位の購入が可能です。
半年ごとに利子が支払われ、償還日に元本が返還されます。
SBI証券で取引できる債券の手数料、取引コスト
SBI証券で取引できる債券の種類と手数料
SBI証券で取引できる債券の種類は、円貨建債券と外貨建債券に分かれています。どの債券も買付手数料は発生しません。
ただし外貨建債券の場合、SBI証券に預けている円貨を外貨に交換する際にコストが発生します。交換する通貨によって手数料は異なり、メジャーな通貨の方が手数料が安い傾向です。
外貨を購入する際の手数料はスプレッドと表記されます。また、債券が満期を迎えて円貨に交換する際も同様のコストが発生します。
債券は元本保証されている?
国債、円貨建債券、外貨建債券にかかわらず、債券は元本保証が基本です。しかし元本を支払うのは債券を発行している発行体であることから、発行体の状況により遅れや支払不能になるケースも考えられます。
中には最初から元本保証されていない債券もあるため、購入前に条件を確認しておくことが大切です。
そのため債券には発行体の格付が併記されていることが多く、債券購入時に重要視されるファクターです。発行体の信頼度が高いほど安心して取引ができます。
また中途解約を認めている債券もありますが、中途解約の場合は個人向け国債を除いてその時点の市場価格がベースです。満期まで保有している場合とは異なり、元本割れのリスクがあります。
外貨建債券の場合は元本保証されていても、為替変動で実質元本割れが発生するケースもあります。しかし為替の動きによっては大きな利益を得ることも可能です。
債券購入時の主な取引コスト
債券は売買手数料が発生するケースと、必要ないケースがあります。
店頭取引の場合は、債券の発行体が手数料を負担しているため購入者が負担する手数料はありません。
手数料が発生するケースはそれ以外のパターンです。中途解約や市場取引で債券を購入する場合は手数料が発生します。
中途解約でも手数料が無料に設定されている債券もあるため、あらかじめ確認しておきましょう。
SBI証券で販売されている債券は原則店頭取引に該当します。店頭取引で手数料がかからない要因は、あらかじめ手数料をとって販売しているためです。
たとえば日本国債の場合、国が額面99円で証券会社に販売したものを、証券会社側で手数料をとり額面100円で販売しているイメージです。
実際に債券を購入する際かかる取引コストは中途解約時の手数料や、市場で売買した場合の手数料です。
なお外貨建債券に限り、為替コストが別途発生します。
個人向け国債の中途換金と手数料
個人向け国債は、発行から1年経過後に中途換金が可能です。中途換金時は、保有している国債のタイプを問わず手数料が発生します。
額面金額と利子相当額から解約直前2回分の利子を引いて、その金額に0.79685をかけたものが換金額です。
仕組債にかかるコスト
EB債や株価指数連動債とも呼ばれる仕組債は、SBI証券でも取り扱われています。
仕組債は中途解約が認められていません。また通常の債券と異なり、あらかじめ設定された判定水準価格に到達した場合償還日が早まることが特徴です。
判定水準にはノックインとノックアウトがあり、ノックイン判定水準は債券の価格が下落した場合、ノックアウト判定水準は債券の価格が上昇した場合に設定されています。
債券の価格がノックイン判定水準以下に達した場合は債券の市場価格が下落しているため、元本割れのリスクがあります。
ノックイン判定水準以下にならず償還日まで推移した場合は、額面金額で早期償還または満期日に償還されるため元本割れのリスクはありません。
まとめ
ここまでSBI証券で取引可能な債券について見てきました。
内容を簡単にまとめておきましょう。
- SBI証券で取引できる債券は円貨建債券と外貨建債券に分かれている
- 店頭取引の場合債券の購入手数料はかからない
- 外貨建債券の場合は円貨と外貨の交換時に手数料が発生する
SBI証券では円貨建債券、外貨建債券どちらも取り扱われています。
また個人向け国債や利付国債などの安全性の高い商品も取引が可能で、個人向け国債はキャッシュバックキャンペーンが行われていることもあります。
大半の債券は手数料が発生しませんが、市場取引で債券を購入した場合や中途解約した場合は手数料が発生します。
また中途解約の場合は個人向け国債を除いてその時の市場価格で決済されるため、元本割れのリスクも発生します。
外貨建債券に限り、円貨と外貨の交換時に手数料が発生するため注意が必要です。外貨建の場合は為替変動によって実際の受取額が増減する場合があります。
SBI証券で取り扱われている債券は数が多く、仕組債や利率の高い新興国債券も多いため一定のリスクが発生します。
個人向け国債以外の商品は、元本割れのリスクがあることを理解した上で購入を検討しましょう。
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