SBI証券の大口優遇の内容と適用条件
SBI証券で高額取引を行うかたは、大口優遇金利や手数料を利用できます。
SBI証券の大口優遇サービスは信用取引に限るため、信用取引口座を開設しているかたが対象です。
ここではSBI証券の大口優遇サービスの内容や、他社との比較について紹介します。
SBI証券の大口優遇の内容
大口優遇とは
高額取引を行うかたに特別な優遇手数料を設定している証券会社は増えています。SBI証券でも大口取引を行うかたには一般と異なる手数料や金利が設定され、有利な取引が可能です。
信用取引の手数料無料化
SBI証券で大口優遇が適用されると、翌営業日の信用取引手数料がかかりません。条件は2種類あるため、どちらかの条件を満たした場合大口優遇が適用されます。
対象者はインターネットコース契約者で、スタンダードプラン・アクティブプランを利用しているかたです。
信用取引の金利優遇
SBI証券の大口優遇は、手数料だけでなく金利にも反映されます。制度信用取引と一般信用取引の金利が通常より割引となり、コスト軽減が可能です。
適用条件は2種類あります。どちらかの条件を満たすと大口優遇金利が適用されます。
制度信用取引の金利は通常金利2.80%が2.28%、一般信用取引の場合は、通常金利3.09%が2.90%に割引されます。
優遇金利の適用期間は手数料と異なり、判定終了翌月1か月間です。
SBI証券の大口優遇と他社比較
SBI証券の大口優遇は信用取引の手数料と金利に限定されています。他社ではSBI証券と異なる大口優遇が設定されているところも多く、取引内容によっては他社でも有利な優遇を受けることができます。
楽天証券の大口優遇
楽天証券の大口優遇は手数料割引と還元ポイントの増加です。信用取引だけでなく現物取引の手数料も割引になるため、現物取引をメインに取引しているかたにもおすすめです。
適用条件は色々ありますが、主な条件は1か月の信用取引新規建約定金額5億円以上、投資信託平均残高が5,000万円以上などです。どれか一つ条件を満たすと大口優遇が適用されます。
超割コース 大口優遇
現物取引手数料
10万円まで 無料
20万円まで 税込108円
50万円まで 税込257円
100万円まで 税込460円
信用取引手数料
約定金額にかかわらず無料
ポイント還元率
通常1%から2%に増加
auカブコム証券の大口優遇
カブドットコムでもSBI証券と同様に、信用取引の大口優遇が設定されています。大口優遇の種類は信用プラチナプランと信用ゴールドプランの2種類です。
信用プラチナプランの判定基準は、他社に比べて条件が高額に設定されていることが特徴です。
信用プラチナプラン
適用条件
前1か月の建玉残高または新規建約定代金の合計が30億円以上
手数料
無料
金利
制度信用 2.06%
一般信用 2.17%
信用ゴールドプラン
適用条件
前1か月の建玉残高または新規建約定代金の合計が4億円以上
手数料
無料
金利
制度信用 2.68%
一般信用 2.79%
GMOクリック証券の大口優遇
GMOクリック証券では、2018年2月に大口優遇の適用条件が変更されました。信用取引の金利、手数料が優遇されるVIPプランが利用できます。
VIPプラン
適用条件
手数料無料の適用条件
新規建約定代金合計が5,000万円以上
大引け時点の信用建玉残高が5,000万円以上のいずれか
金利優遇の適用条件
判定期間内の信用建玉残高の平均が3,000万円以上
毎月20日の大引け時の信用建玉残高が5億円以上
判定期間内の貸株残高の平均が5,000万円以上のいずれか
信用取引手数料
判定翌営業日の手数料が無料
金利
制度信用 1.9%
取引内容ごとのおすすめ証券会社
現物取引を行うことが多いかたやポイント還元が欲しいかたは、楽天証券が適しています。毎月の信用取引額が30億円以上の場合や1か月の取引が5億円に満たない場合は、auカブコム証券が有利です。
制度信用取引を行うことが多いかたはGMOクリック証券の割引率が高く、おすすめです。
SBI証券は制度信用、一般信用どちらも金利が割引となり、手数料も無料です。大きな特徴はありませんが、全般的に割引されるためコスト軽減率は高めです。
SBI証券の大口優遇の適用条件、簡単に適用される条件
SBI証券の大口優遇の適用条件とは
SBI証券の大口優遇の適用条件は、優遇金利と手数料優遇で判定基準が異なります。
手数料優遇の適用条件
信用取引の未決済建玉の合計金額が5,000万円以上の場合
反対売買、現引・現渡による決済約定済の建玉は含まれません。
信用取引の当日約定分の新規建約定金額が5,000万円以上の場合
日計り決済の建玉も含まれます。また買建、売建どちらも対象です。
手数料の優遇期間
判定日翌営業日約定分
優遇金利の適用条件
新規建約定金額の条件
毎月21日から翌月20日の新規建約定金額が5億円以上
未決済建玉残高の条件
毎月20日大引け後の未決済建玉残高が5億円以上
優遇金利の適用期間
判定の翌月1か月間
SBI証券で簡単に適用される大口優遇条件
SBI証券では、優遇金利も手数料優遇も2種類の適用条件が用意されています。どちらかの条件を満たすと適用されるため、比較的達成しやすいことが特徴です。
優遇金利の適用は1か月間のトータル金額が条件のため、ある程度長期的に大口取引を続ける必要があります。
しかし、手数料の優遇は判定が毎営業日のため比較的簡単です。1日だけ大口取引を行うと、翌営業日の信用取引手数料が無料です。
手数料の適用条件で簡単な条件は、当日約定分の新規建約定金額が5,000万円以上です。
当日約定分の新規建約定金額には、日計り取引の金額も含まれます。すぐに売却した場合でも金額に含まれます。
複数の銘柄の売買を何度か行うと、実際に保有している資金が5,000万円以下でも大口優遇が適用されます。
保有資金が少ないかたで簡単に大口優遇を適用したい場合は、まず手数料無料化の優遇を目指しましょう。
金利優遇を簡単に受ける方法
SBI証券で金利優遇を受けるには、1か月間の約定合計金額が重要です。
毎月20日の未決済建玉残高が5億円の場合は、現在進行形で5億円分の取引を行う必要があります。
信用取引は実際の資金よりも多く取引できますが、5億円分となると一般のかたには難しいためもう一つの条件の方が簡単です。
もう一つの条件は、1か月間の新規建約定金額が5億円を超えていることです。
SBI証券の営業日が1か月20日として、一日あたり2,500万円の取引が必要です。毎日取引を行う場合は、比較的少ない投資資金で大口優遇の適用条件を満たすことができます。
まとめ
ここまでSBI証券の大口適用について見てきました。
内容を簡単にまとめておきましょう。
- SBI証券の大口適用は信用取引の手数料無料化と金利優遇
- 手数料無料は判定の翌営業日のみ、金利優遇は1か月優遇期間が続く
- 他社の大口優遇には現物取引手数料割引や大幅な優遇金利もある
SBI証券の大口優遇サービスは、信用取引を行っているかたのためのサービスです。
大口優遇適用判定の翌営業日の信用取引手数料が無料になる他、判定翌月の金利が割引されます。
判定基準は手数料無料化と優遇金利で異なり、手数料無料化の方が条件が簡単です。
他社にも大口優遇サービスが設定されており、SBI証券と異なる優遇を受けたい場合は他社も検討してみましょう。
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