SBI証券の逆指値注文の特徴と注文可能なツール
SBI証券では、注文方法に逆指値注文を利用することができます。成行注文や指値注文に比べ、逆指値注文はやや特殊な注文方法のため、やや難しい手法です。基本的には、指値注文の逆だと考えましょう。
この記事では、逆指値注文とは何かについての説明や特徴をまず説明し、SBI証券で逆指値注文が可能なツールを、パソコン・スマートフォン・携帯電話別に紹介します
SBI証券の逆指値注文の特徴と注文可能なツール
SBI証券で利用できる国内株式の取引方法は、成行注文・指値注文・逆指値注文の3通りです。
成行注文は、値段を指定せずに取引します。株価の変動が少ない場合や、すぐにでも株を取引したい場合などに利用します。
指値注文では、買い注文の場合は上限値を指定し、売り注文の場合は下限値を指定して注文します。株価が高すぎたら買わず、安すぎたら売らない方法です。
逆指値注文は、指値注文の逆です。買い注文の場合はあらかじめ指定した参照価格以上になった場合に買い、売り注文の場合は参照価格以下になった場合に売ります。
逆指値では、株価が高くなったら買い、安くなったら売る方法であり、通常の買い物の感覚で考えると矛盾しているように見えます。しかし、株式投資においては様々な活用方法がある注文方法です。
逆指値注文には、投資の損失を防ぐ、株価のトレンドにうまく乗ることができる、一定の利益を確定したままでさらに大きな利益を狙うことができるなどの特徴があります。具体的な活用方法は次の章で詳しく説明します。
SBI証券は特殊な注文方法であるため、いくつかの制約が課せられています。
SBI証券の逆指値注文は、優先市場が東証である場合のみ利用できます。また、逆指値注文の参照価格は、当日の値幅制限の価格帯に限られます。値幅制限外になると失効します。
SOR(スマート・オーダー・ルーティング)注文を行っている場合、逆指値注文は利用できません。SOR注文は複数の市場から最良の市場を選択できて便利ですが、逆指値注文を利用する場合、市場欄をSORから東証に変更しましょう。
その他の制約や注意事項は、「国内株式逆指値注文取引ルール」に記載されています。「国内株式逆指値注文取引ルール」は、こちらからアクセスできます。
パソコンで利用
逆指値注文をパソコンで利用する場合は、Webサイト・バックアップサイト・HYPERSBIで利用できます。HYPERSBIは有料アプリです。
HYPER SBIは月980円で利用できますが、前月の国内株式・先物オプション取引の取引が合計3回以上、または前月末の最終営業日17時時点において、円建取引の電子交付サービスを選択・利用している場合、当月10日~翌月9日まで無料です。
スマートフォンで利用
逆指値注文をスマートフォンサイトで利用する場合は、アプリをインストールする必要があります。SBI証券 株・HYPER株を、iPhone、Androidいずれでも利用可能です。
スマートフォンのアプリは無料で利用できます。自動ログイン機能や豊富なチャート情報などが搭載され、操作性が快適です。
携帯電話で利用
携帯電話でも逆指値注文が利用できます。キャリアや機種に応じてHYPER MOBILE・MOBILE SBI・MOBILE SBI for W-ZERO3、iPhoneを使用しましょう。
携帯電話アプリの利用料金は無料ですが、パケット定額サービスなどを利用していない場合、通信料が多額になることがあるため、注意が必要です。
SBI証券で逆指値注文を行うには、上記の市場欄の変更等を行った上で、注文方法として逆指値を選択しましょう。その後、現在値がいくらに変動したら発注を行うかの予約価格を入力します。指値注文と考え方が逆になるため、混同しないようにしましょう。
通常の取引以外にも、執行条件をつけた取引で逆指値注文を使う手法もあります。例えば、OCO注文などです。詳しくは次の章で説明します。
SBI証券の逆指値注文を活用した取引手法
逆指値注文を活用すると、大きな利益獲得を目指すことや、大幅な損失を防ぐことができるなど、様々なメリットがあります。
損切り
まずは、投資初心者も活用したい「損切り」について説明します。損切りはロスカットとも呼ばれ、予想外の株価暴落などが発生した場合に資産を守る手法です。
損切りを行わないと、株価が下落することにより株価を売却するタイミングを逸し、株価を売ることができずやむを得ず長期保有する「塩漬け」と呼ばれる状態になってしまいます。
損切りを行うと、当初購入した株価よりも安い株価で売り注文を執行することになりますが、損失によるダメージを最小限に抑えることができます。逆指値注文による損切りは、不測の事態に備えるために、ぜひ活用しましょう。
特に、日中は忙しくて頻繁にチャートをチェックできない場合は、株価の急落を見て手動で売り注文を執行することが困難です。仕事や家事で手が離せない間に大損失が生じないためにも、損切りは大切です。
トレンドフォロー
次に、より大きな利益を得るための「トレンドフォロー」について説明します。トレンドフォローは、株価が上昇基調にある時、その流れに追随して株式を買う手法です。
トレンドフォローは、初心者が安易に行うと損失を発生することもありますが、うまくトレンドに乗ることができれば、株価が上昇すればするほど利益が膨らんでいきます。
投資手法としてトレンドフォローはシンプルで、多くの投資家が取り入れていますが、株価が高くなったら買うという、買い物とは逆の感覚で取引するため、感情的に取引しにくい手法でもあります。
逆指値注文でトレンドフォローを行う場合、過去の高値や安値、各種テクニカル分析や、地政学的な情報を見極めた上で判断しましょう。
トレール注文
SBI証券の逆指値注文では、値幅指定機能を追加することができます。これを「トレール注文」といいます。
トレール注文では、逆指値注文を行う際に、トレール幅を指定します。注文確定後、値動きに応じて売り逆指値価格が自動的に上がる、または買い逆指値価格が自動的に下がります。
トレール注文を活用すると、例えば購入した株式が上昇し、その後急に下落した場合でも、最低限の利益を確保することが可能です。
執行条件
SBI証券では、逆指値注文を組み込んだ様々な執行条件が利用できます。
一つ目はOCO注文です。OCO注文では、1回の取引で、指値注文と逆指値注文を同時に発注する手法です。株価が上がった時に指値売り注文、下がった時に逆指値買い注文を設定し、一方の注文が成立した後、他方の注文は自動的に取り消されます。
二つ目はIFD注文です。IFD注文は、二つの注文を同時に行う点ではOCO注文と一緒ですが、新規注文と、その注文が成立した後の注文が行われます。
三つ目のIFDOCO注文は、さらに便利な手法です。OCO注文とIFD注文を組み合わせたような手法で、新規注文およびその注文が成立した後の指値注文と逆指値注文を同時に発注します。
IFDOCO注文においては、3種類の注文を同時に行うためやや複雑ですが、うまく活用することにより、損切りも置きながら、大きな利益を狙うことを一回の注文でできるため、効率的な投資ができます。
まとめ
SBI証券の逆指値注文の特徴と注文可能なツール、および逆指値注文を活用した取引手法について紹介しました。まとめると以下の通りです。
- SBI証券の逆指値注文を活用することにより、損失を減らしながら大きな利益を狙うことが可能
- パソコン・スマートフォン・携帯電話の各ツールで逆指値注文が利用できる
IFDOCO注文などの執行条件を活用すると効率的な投資が可能
SBI証券の逆指値注文を活用すると、株価の大幅な変動による損失を防ぐと同時に、うまくトレンドに乗って大きな利益も得ることが可能となります。
SBI証券にはパソコン・スマートフォン・携帯電話で使えるWebサイトやアプリが整っており、それぞれで逆指値注文が使用できます。逆指値注文には制限が多いため、注意事項を参照しましょう。
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