松井証券のプレミアム空売りの特徴とメリット、デメリット
松井証券では当日中に決済をする「1日信用取引」の中でも、通常信用取引の売りができないIPO銘柄などの人気銘柄を新規売りできる「プレミアム空売り」というサービスを提供しています。
松井証券のサイトでも大きな売りにしていますので、気になっている人も多いと思いますが、サービスの特徴やメリット、デメリットを紹介したいと思います。類似サービスであるSBI証券のHYPER空売りとの違いも紹介していますのでぜひ参考にしていただければと思います。
プレミアム空売りサービスの特徴
- 通常空売りができない銘柄を空売りすることができる
- プレミアム空売り料がかかる
- 取引量が多いと貸し株金利が0になる
プレミアム空売りは通常新規売りができないIPO銘柄やマザーズ、ジャスダック上場の新興銘柄などを空売りすることができるサービスです。
空売りをするには松井証券から株を借りて行うことになりますので、プレミアム空売り料という品貸料を支払うことで空売りが可能になります。
プレミアム空売り料は銘柄によって1株いくらと決めており、仮にプレミアム空売り料が1株5円の銘柄だとすると100株取引する場合は500円、1,000株取引する場合は5,000円のコストがかかります。
松井証券の1日信用取引のサービスの一部として提供されるため、プレミアム空売りについても返済期限は当日中となっており、取引手数料は無料で取引可能です。
その他取引にかかる費用には信用取引貸株料率があり、通常取引金額に対して年率2.0%がかかりますが、1注文の約定金額300万円以上の場合はこちらも無料になります。
■プレミアム空売りのサービス概要
項目 | 内容 |
---|---|
取扱銘柄 | 100銘柄程度松井証券が定める値動きが大きく空売りニーズが高い銘柄銘柄 |
返済期限 | 新規建日の当日中(デイトレード限定) |
取引手数料 | 無料 |
信用取引貸株料率 | 1注文の約定金額300万円以上:0.0%1注文の約定金額300万円未満:2.0% |
品貸料 | HYPER料として銘柄別に1株あたりx円を設定 |
建玉上限 | 銘柄別に設定 |
通常空売りができない銘柄を空売りすることができるので、IPO銘柄など値動きが激しく空売りしたいのにできない銘柄でも空売りをすることができ、株価下落局面でも利益を狙うことができるようになります。
「売りができる投資家は勝てる」と言われるように株で勝つには株価の下落時も利益を上げられるようになることで、そのために空売りは欠かせません。
また「上げは100日下げ3日」と言われるほど株価上昇ペースに対して株価が下落するのはあっという間ですので、機動的に空売りで取引参加できることで短期間で利益を上げられる可能性も増します。
もちろん株に絶対はなく、取引をする際のリスクが変わるわけではありませんが、取引の機会や選択肢が増すことになります。
ネット証券では一般信用の売りができない証券会社もあるなど、空売りができる銘柄は限られており、空売りニーズの高いIPO銘柄まで空売りができるのは松井証券とSBI証券のみですので、空売りを活用したい投資家にとってこの2社は必須といえます。
SBI証券のHYPER空売りサービスとの違いや比較
プレミアム空売りと同じようなサービスにはSBI証券のHYPER空売りがあり、同じように一般的に空売りが難しい銘柄を空売りすることができます。
どちらも当日限定の一日信用取引となりますので、松井証券のプレミアム空売りとSBI証券のHYPER空売りは基本的には同じサービスと考えて良いですが、細かなサービスレベルには違いがあります。
2つのサービスを比較すると以下のようになります。
■HYPER空売りと松井証券のプレミアム空売りの比較
項目 | 松井証券 | SBI証券 |
---|---|---|
サービス名 | プレミアム空売 | HYPER空売り |
対象銘柄数 | 約100銘柄 | 約700銘柄 |
取引手数料 | 無料 | 有料※通常の信用取引と同様 |
信用取引貸株料率 | 0.0%-2.0% | 0.0%-2.0% |
品貸料 | プレミアム空売り料(銘柄によって異なる) | HYPER料(銘柄によって異なる) |
取扱銘柄はSBI証券が多いですが、取引手数料は松井証券が無料で有利になっています。
対象銘柄とコストの大半を占める品貸料(プレミアム空売り料)が相場の状況などによって変わりますので、投資機会を最大化して投資コストを最小限に抑えるにはプレミアム空売りと同じサービスを唯一提供しているSBI証券のHYPER空売りを併用して使い、その時々に最適な証券会社で取引をするのが最も賢明でしょう。
SBI証券と松井証券の口座は両方開設しても開設、維持管理手数料は無料ですし、SBI証券ならIPOにも参加できるので開設して損はありません。
申込自体はそれぞれ5分程度で完了しますので、プレミアム空売りを利用したい人は両方の口座開設をしておくと良いでしょう。
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