移動平均線は最も身近なテクニカル指標
最も身近なテクニカル指標として移動平均線という指標があります。
テクニカル指標の解説第1弾として今回は移動平均線について見ていきたいと思います。
移動平均線とは?
移動平均線とは決まった日数分の株価の平均値を算出して、算出した平均株価をチャート上に線を引いたものです。
5日移動平均、25日移動平均、50日移動平均などがあり、例えば5日移動平均であれば当営業日~4営業日前の平均株価を算出します。
移動平均線のイメージ
どうやって使うの?
移動平均線は株価のトレンドを知ることができるテクニカル指標なので、シンプルに移動平均線が上向きであれば上昇トレンド、下向きであれば下降トレンドと考えることができます。
一般的には5日移動平均を短期、25日移動平均を中期、50日移動平均を長期としてそれぞれの期間でのトレンドを見ます。
また、多くの人が見ている指標のため、各移動平均株価が直近の株価の下値や上値となるなど、移動平均線は指示線や抵抗線にもなります。
(直近株価が100円で25日移動平均が95円であったとき95円以下には中々ならないということ)
買いサイン・売りサインは?
移動平均線は以下のような買いサイン、売りサインを出すこともあります。ゴールデンクロスやデッドクロスは最も有名な売買シグナルといってよいですね。
買いサイン
短期の移動平均線が長期の移動平均線を上に抜けることをゴールデンクロスと呼び、買いサインとされています。
売りサイン
逆に短期の移動平均線が長期の移動平均線を下に抜けることをデッドクロスと呼び、売りサインとされています。
様々な移動平均線
移動平均線には平均の算出の仕方によって、単純移動平均、加重移動平均、指数移動平均という種類があります。
単運移動平均は単純に期間内の株価をすべて足して日数で割ることで算出します。
加重移動平均は直近の株価の影響を大きくするために直近の日に近いほど比重を重くして加重平均をしています。
指数移動平均は累積加重平均で、期間内だけでなく保有している全てのデータから計算して算出した加重平均です。直近の株価をより反映されるよう計算されています。
加重移動平均、指数移動平均はトレンドやシグナルを単純移動平均に比べて早くとらえることができますが、多くの人が見ている指標という意味では単純移動平均が最も多くの人に参照されているのでおすすめです。
参考:各移動平均の計算式
・単純移動平均
(当日終値+前日終値+2日前終値+3日前終値+・・・・+N日前終値)÷N
・加重移動平均
(N×当日終値+(N-1)×前日終値+(N-2)×2日前終値+(N-3)×3日前終値+・・・・+1×N日前終値)÷(N+(N-1)+(N-2)+(N-3)+・・・+1)
・指数移動平均
1日目 :(当日終値+前日終値+2日前終値+3日前終値+・・・・+N日前終値)÷N
2日目以降:前日の指数平滑平均+α×(当日終値-前日の指数平滑平均)
※α(平滑化定数)=2÷(N+1)
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