大和証券のIPO抽選方法と入金が必要なタイミング
大和証券は主幹事が野村證券についで多く、平幹事での引受株数も多い大手証券会社です。
店頭証券会社らしく裁量配分に回される分が相応にありますが、抽選の割合も多く、IPOを狙う投資家にとっては重要になる証券会社の1つです。
少し特殊な抽選方法もありますので、大和証券のIPO抽選方法やしくみ、入金が必要なタイミングなどを見ていきたいと思います。
大和証券のIPO抽選方法
- 完全平等抽選とチャンス抽選の2度チャンスがある
- 申込は1人1抽選権
大和証券は完全平等抽選とチャンス抽選という少し変わった抽選を組み合わせてIPOの配分をしています。
投資家から見ると、完全抽選で落選しても、チャンス抽選で当選する可能性もあり、2度IPO当選のチャンスがある証券会社です。
IPOに申し込みができる金額に限りはありませんが、申込金額に関係なく1人1抽選権となり、資金量に関係なく平等に当選します。
ですので、大和証券でIPOに申込するなら最低申込数の100株で申込するのが無難です。
大和証券のIPO抽選配分
- ダイワ・ダイレクト向け配分は20%
- 完全抽選で15%、チャンス配分で5%
大和証券ではネット取引の「ダイワ・ダイレクト」向けの配分は20%となっています。
大手証券会社の場合、個人の一般客向けの抽選配分は10%というところが多いので、20%という配分はかなり大きいです。
仮に大和証券が10,000株の引受がある時に、20%なら2,000株がダイワダイレクト向けに配分されることになり、10%だと1,000株の配分となります。
単純に考えて、配分10%よりも20%の方が2倍当選しやすいということになります。
ダイワ・ダイレクト向けの20%のうち、15%は完全抽選となり、残りの5%分はチャンス抽選に回されます。
1人1抽選権で、完全抽選を受けられるので、資金量の少ない投資家にもチャンスがあり、完全抽選に回る割合も他の証券会社より多めなので良いですね。
チャンス抽選で敗者復活
完全抽選に落選した投資家の中から、チャンス抽選で再度抽選が行われます。
完全抽選で落選してもチャンス抽選という敗者復活のようなしくみがあるのは良いですね。
チャンス抽選のしくみは少し複雑で、「チャンス回数」という独自の指標によって当選確率が変わり、チャンス回数が大きくなるほど当選確率が高くなります。
チャンス回数は「プレミアムサービスのステージ」と「ポイントプログラムのポイント残高」によって決まり、どちらか高い方のチャンス回数が適用されます。
■プレミアムサービスステージごとのチャンス回数
プレミアムサービスのステージ | チャンス回数 |
---|---|
プラチナ | 10回 |
ゴールド | 5回 |
シルバー | 3回 |
なし | 1回 |
■ポイント残高ごとのチャンス回数
交換ポイント残高 | チャンス回数 |
---|---|
10,000ポイント以上 | 10回 |
8,000ポイント以上10,000ポイント未満 | 8回 |
6,000ポイント以上8,000ポイント未満 | 6回 |
4,000ポイント以上6,000ポイント未満 | 4回 |
2,000ポイント以上4,000ポイント未満 | 3回 |
1,000ポイント以上2,000ポイント未満 | 2回 |
1,000ポイント未満 | 1回 |
チャンス回数に応じて抽選回数が付与され、チャンス回数分だけ当選確率が高くなります。
プレミアムサービスステージは、資産評価額で決まり、1,000万円以上でシルバー、3,000万円以上でゴールド、5,000万円以上でプラチナとなります。
プラチナになることでチャンス回数は10回となり、一般投資家に比べて当選確率が10倍となります。
資産評価額が5,000万円というのはかなりハードルが高いですが、狙える人は狙うと良いですね。
なお、プレミアムサービスステージを上げるには、大和証券の口座のほかに大和ネクスト銀行の口座も必要になります。
ポイントプログラムのポイントは、株式、投資信託の売買手数料を支払うか、国内債券・外国債券の買付をすることで貯まります。
売買手数料は税込10,800円ごとに100ポイント貯まり、債券の買付は買付金額100万円ごとに100ポイントがたまります。
最大のチャンス回数10回になるには、売買手数料で100万円、債券の買付を1億円しないといけないので、こちらもかなりハードルが高いです。
資金量の少ない投資家がチャンス回数を増やす方法
このように、正攻法でチャンス回数を増やすには、大和証券に多額の資産を預けたり取引をしないといけないので、資金量の少ない投資家にとっては現実的ではありません。
ただ、唯一資金量の少ない投資家がチャンス回数を増やす方法があります。
それは大和証券の株を買って、株主優待を得ることです。
大和証券は自社の株主への株主優待として、ダイワのポイントプログラムのポイントをもらうことができるようになっています。
付与されるポイント数は、保有株式数によって以下のようになります。
■株主優待でもらえるポイント数
保有株数 | 付与ポイント数 |
---|---|
1,000株以上3,000株未満 | 2,000ポイント |
3,000株以上5,000株未満 | 4,000ポイント |
5,000株以上10,000株未満 | 5,000ポイント |
10,000株以上 | 10,000ポイント |
10,000株以上あれば最大のチャンス回数となる10,000ポイントをゲットすることができます。
ポイントは獲得年の翌々年12月の最終営業日で失効することになりますので、失効までに最大で3年間保有することができます。
ダイワのポイントはJCBギフトカードや百貨店商品券、QUOカードやマイル(JAL・ANA)などと交換することができます。
一定ポイントを保有しつつ、失効しそうになったら商品券などに交換すると無駄がなく良いですね。
株主優待を得るには一定の資金量が必要になりますが、つなぎ売りを活用することで株主優待をタダ取りすることができます。
信用取引を組み合わせたタダ取りの手法を組み合わせることで、実質的な費用は手数料分のみでノーリスクで株主優待を得ることができます。
うまく活用することでIPOの当選確率を上げつつ、商品券やマイルを得ることができるので、ぜひ活用していきましょう。
大和証券のIPOで入金が必要なタイミング
- 需要申告時
- 抽選実施時
- 需要申告時に買付余力の拘束はされない
- 抽選実施から当選発表まで余力が拘束される
大和証券では、需要申告時と抽選実施時の2度買付余力のチェックがされます。
需要申告時点では余力拘束はなく、あくまで買付余力のチェックだけですので、同一資金の重複申込が可能です。
大和証券に資金があればいくつもの銘柄に申込できるので、IPOラッシュの際には一定資金を大和証券に預けておくと便利です。
抽選実施時には資金が必要になりますので、忘れずに入金をしておくようにしましょう。
抽選実施から抽選が終わるまでは資金の拘束がされます。
大和証券の入金方法
- 銀行振込
- オンライントレードで入金
- ATM入金
- 大和ネクスト銀行へ入金
大和証券では、様々な方法で入金が可能になっています。
銀行振込のほかにオンライントレード入金では、各銀行のインターネット決済サービスを使って、平日6:00から19:50の間であれば即時に入金が可能です。
オンライントレード入金が可能なのは、ゆうちょ銀行、三井住友銀行、みずほ銀行、三菱UFJ銀行、PayPay銀行です。
また、大和証券は同じグループに大和ネクスト銀行があり、ツインアカウントで大和ネクスト銀行の預金残高を大和証券の買付余力に即反映させることができます。
そのため、大和ネクスト銀行に入金することでも大和証券の口座に入金することが可能になっています。
大和証券の出金方法
- 銀行振込
- ATM
- オンライントレードで出金
- 大和ネクスト銀行から出金
IPOの資金移動を考えると、出金方法も重要です。
大和証券では、銀行振込、ATM、オンライントレードで出金、ダイワネクスト銀行から出金の4つの方法があります。
銀行振込は登録金融機関あてに振込で出金する方法で1営業日かかります。
ATMはダイワ・カードを使って出金する方法で、即時に出金が可能ですが、一部ATM手数料がかかる場合があります。
大和証券のATM出金はセブン銀行ATMを利用するのが最も手数料を安くすることができます。
セブン銀行ATMであれば平日8:00から19:00、土曜の9:00から19:00まで手数料無料で出金できます。
オンライントレード出金は、オンライントレードの画面から指定振込先口座に登録している金融機関へ出金をする取引です。
オンライントレードの画面から出金指示ができるのは便利ですが、基本的には翌営業日の出金となります。
出金においてもダイワネクスト銀行の口座があると便利です。
大和証券はIPO投資家に必須の証券会社
大和証券はIPOの関与率が高く、主幹事になることも野村證券についで多いです。IPOの引受株数も多くなりますので、IPO投資家にとっては外せない証券会社です。
さらにダイワ・ダイレクト向けの配分が20%と高く、一般的な大手証券会社の配分割合(10%)の2倍なので、その分当選確率も高くなります。
大手証券なので口座数も多いですが、SMBC日興証券と並んで当たりやすい証券会社だと思いますので、IPO投資家はぜひ持っておきたい口座です。
大和証券でIPO投資をするなら、独自制度のチャンス抽選もしっかり攻略していきたいですね。
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